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2016年04月

新入生の課題

筆使いを学ぶ

 今年度も新入生40名を迎え、新学期がスタートしました。健康診断やオリエンテーションの集会などもようやく終わり、いよいよデザインの授業も本格的にスタートしたので、早速ですが、新入生の課題を紹介したいと思います。


前原花純72
前原花純さん

佐伯彩乃72
佐伯彩乃さん


 言わずと知れた鳥獣人物戯画。デザイン表現科の1年生の最初の授業で、模写と言うほどではありませんが、お手本にして筆使いの練習をしました。

 漫画の祖ともいわれるこの絵巻物は、描かれているモチーフの面白さだけでなく、美術評論家の山下裕二さんが言うところの「筆ネイティブ」(子どもが自然に母国語を覚えるように、物心ついたときから絵筆を握り、筆で表現することが血肉化した人)の軽妙で生き生きとした筆使いが魅力的で、線の強弱、速さ、墨の濃淡などから生まれる豊かな表現は、今なお多くの人の心をとらえてやみません。
 様々な画材がどんどん開発され、ともすればデジタルツールに走りがちな昨今ですが、すべての絵の基本のひとつは、このように思うように筆をコントロールする力にあるのではないでしょうか。シャープペンシルとパソコンに頼ることが多く、筆を握る機会のほとんどない毎日ですが、美術を専門に学ぶ者としては、少しでも筆使いの技術を磨き、思い通りに描ける「筆ネイティブ」に近づきたいものです。